家でお裁縫をする時、裁縫箱を使うことはありますか?
もし持っているなら、その裁縫箱はどんなものを使っていますか?
大切な誰かのため、丁寧にものを紡ぐ時間の中、愛着がある裁縫箱がそばにある。
それだけで、針を動かす時間がとても素敵なものになります。
昭和の時代から愛されている裁縫箱で有名なのは「針箱屋」のソーイングバスケットです。
今回、時代を越えて愛される「針箱屋」の「ソーイングバスケット」について紹介していきます。
オススメの内容もありますので、ぜひ最後まで御覧くださいね。
針箱屋の裁縫箱「ソーイングバスケット」
裁縫が「針仕事」と呼ばれていた昭和40年代。
家庭では子どもが遊ぶ隣で母親が裁縫箱を取り出し、ほつれた服や取れたボタンを縫う光景が当たり前でした。
その光景を見て育った人には、裁縫箱を見ると懐かしい思い出が蘇ると言います。
時代は移り変わり、裁縫も「手芸」に変わって定着するようになった今、裁縫箱も様々な形を変えています。
しかし、当時のままの技術を繋ぎ、新しい時代の中で様々な用途にも使われている裁縫箱があります。
それが、針箱屋が発売している「ソーイングバスケット」と呼ばれる裁縫箱です。
一つ一つ手作りの「作品」
針箱屋のソーイングバスケットは、他の裁縫箱では真似できない独自の良さがあります。
美しい編み目は当時のまま変わることなく上品な佇まいを守り、裁縫の時間をより素敵なものに変えてくれます。
針箱屋のソーイングバスケットは、模倣品や復刻品ではなく、当時から変わらぬ技術と材料を用いて作られています。
裁縫箱本体の編み素材には、国内で2社しか製造されていない「セロ縄」を使用。
セロ縄は、撚った紙芯にセロファンを巻き縄状に編んだ紐で、昭和レトロな雰囲気をバスケットに添えてくれます。
そしてバスケットは木枠を芯として手作業で丁寧に作られているため、軽量かつ頑丈です。
使い勝手にもこだわりがあり、裁ちばさみといった大きな道具はもちろん、ハギレなどのかさばる材料もすっぽり納まるサイズに仕上がっています。
さらにフタ生地には、国産高級ゴブラン織り生地を使用し、裏の赤色の生地もパールビーズで留められています。
そのため、フォルムのピンクッションが美しく映え、使いやすさと高級感も感じられるようになっています。
現在は伝統の技そのままに、若い世代にも愛されるデザインの裁縫箱も製作され、化粧箱やピクニックバスケットとしても愛用されています。
手作りならではの繊細かつ丁寧な作りで、母から子へ、子から孫へと受け継がれていける一生ものの裁縫箱。
それが、針箱屋の「ソーイングバスケット」なんです。
佐藤昭治氏の匠の技が生きる
昭和の激動の時代を支え続けたソーイングバスケット。
現在も母親やおばあちゃんへのプレゼントとして喜ばれています。
職人 佐藤昭治氏 の匠の技による手編みの裁縫箱を母へプレゼントしました。
とても懐かしく、美しい。#昭和のお針箱#ソーイングバスケット pic.twitter.com/FaNgVm4D41— 雪花 (@yukihana_yu) August 29, 2023
針箱屋のソーイングバスケットは、日本で唯一人と呼ばれた裁縫箱職人、佐藤昭治氏が魂を込めて作っていたことをご存知でしょうか?
佐藤昭治氏は「こうのとりの郷」としても知られる鞄の産地豊岡で、60年以上に渡りソーイングバスケットの製造に携わってきた第一人者です。
終戦後呉服屋を営む佐藤氏は、30歳ごろに裁縫箱作りの道を進み、試行錯誤を重ねながら80才を越えても現役で作り続けてきました。
製造に使う道具もストーブを倒して使うなど工夫を重ね、独自の改良を施し、より使いやすく、より洗練されたデザインを確立したその技は、今も多くのソーイングバスケットを生み出しています。
時代を受け止め進化した裁縫箱
「昭和レトロ」という言葉がピッタリの「ソーイングバスケット」
実はこの裁縫箱は、昭和の時代にどこの家庭にもあったバスケットです。
「スウェーデンバスケット」を原型とし、ヨーロッパを起源としながらも、日本独自のアレンジを施す事で人気に火が付きます。
当時はアメリカやヨーロッパで使われる製品が、日本の豊岡で生産されたものだったこともあったほどです。
当時「針仕事」は当たり前に見られる光景だったため、裁縫箱を見ると「懐かしい」と感じる人は多いのではないでしょうか。
「昭和レトロ」「アンティーク」という言葉ではくくれない、針箱屋のソーイングバスケット。
昔からの「物を大切に扱う」流れを汲みながらも変化をしていく事で、世代を越えて今も愛され続けています。
雑誌「婦人画報」にも掲載された実績があります。
日本でただ1人の91歳の佐藤昭治さんのみがソーイングバスケット(裁縫箱)に作っています。とても素晴らしいです✨ pic.twitter.com/oy8J7Ebzrh
— Yuri (@3StYjPxtuaDsDbH) September 23, 2021
現在は昭和レトロの雰囲気を残しつつ、今時のリネンやカントリーの流れとは全く別のアンティークを越えた作品として今なお進化しています。
針箱屋の「ソーイングバスケット」口コミ・評判
針箱屋で販売している「ソーイングバスケット」
こちらを購入した方の口コミや評判についても紹介していきます!
針箱屋「ソーイングバスケット」口コミ
針箱屋の「ソーイングバスケット」を購入した方の口コミは、喜びで溢れていました。
おばあちゃんの家に似たようなお裁縫箱があり長らく憧れていました。素材、造り、全てに手作業の温かみが感じられ、買い物をしてこんなに感動したことが今まであっただろうかというくらいの衝撃でした。
いつかこの子が「おばあちゃんのお針箱」になるのを楽しみに、大切に仲良く年齢を重ねてゆきたいと思います。
ず~と待っていた宅配が届いて開けた途端、思わずわ~ステキと思いました。
蓋の部分のゴブラン織りといい、本体のしっかりした丁寧な造りといい、
実物のほうがずっと良いです。佐藤さんの長年の経験のたまものですね。
毎日眺めています。ずっと大切にしたいと思っています。
とても素敵なお裁縫箱が届きました。丁寧に丁寧に手作りされているのがよくわかるお品です。大事に使わせていただきます。いつかお嫁に行く娘にも、持たせてたいと思う、お裁縫箱です。
母が長年愛用していた昭和のお針箱が壊れてしまったので、プレゼントしたいと思い検索したところ、こちらのお店にたどり着きました。
届いたお針箱を見た瞬間「可愛い!!!」と感激しました。
昔ながらのお針箱に、ゴブラン織りの蓋という現代的なテイストが加わり、とても素敵です。
なにより、作って下さった佐藤様の、手作りのあたたかさや、お仕事の丁寧さに胸が熱くなりました。
以前使っていた同じような裁縫箱が壊れてしまった為、購入しました。以前使っていた物よりも、編み込みがしっかりしていて、軽く使いやすいです。裁縫箱自体が美しく芸術作品の様です。楽しく裁縫をする為には、ずっとこの様な商品をたくさんの人に使って欲しいです。
今の時代に、実家で今も母が使っているものと同じ裁縫箱にこうして巡り合えるなんて思ってもみませんでした。ほんとうに嬉しいです。手仕事の製品作りは大変だと思いますが、とても心がこもった温かみを感じます。ずっと大事に大事に使います。本当にありがとうございました!
針箱屋のソーイングバスケットは、手にした人に幸せと懐かしさをプレゼントしているんですね。
針箱屋「ソーイングバスケット」評判
針箱屋でソーイングバスケットを購入された方からは
- 昔懐かしいお針箱で、見ているだけでも幸せな気持ちになる
- たくさん入るのにコンパクトで、持ち運びにも便利で使いやすい
- 作りもしっかりしていて、一生ものとして使うことができる
- デザインが美しく、優しい風合いに癒やされる
という声が多くありました。
佐藤氏の長年の試行錯誤の末全て手作業で作られ続けた「世界に一つしかない」オリジナルの裁縫箱「ソーイングバスケット」を50年使われている人もいるほど、一生ものとして大切に愛用されています。
大切な人への贈り物としても喜ばれており、娘から母へ、さらには母から娘へと、「大切に使ってほしい」という思いを込めるプレゼントとしても選ばれています。
おしゃれでレトロなオススメの裁縫箱
オシャレで使いやすい、懐かしのソーイングバスケット。
ここでは、特にオススメする商品を紹介します。
オススメ①スタンダードタイプ
昭和40年代から愛され続けているソーイングボックスは特にオススメです。
懐かしい姿のまま、職人の技が光る伝統の裁縫箱として世代を問わず人気の商品です。
昭和レトロの良さと、ヨーロピアンセンスが光るソーイングボックスとして、母から子へ、子から孫へも受け継がれています。
くっきりしたビタミンカラーに、セロ縄が生み出すケミカルとナチュラルが調和しています。
懐かしさが光るあの頃のぬくもりを感じる事ができるスタンダードタイプは、フタ柄も3種類から選ぶことができ、自分の思う「昭和レトロ」を作る事ができます。
仕切り付透明トレイも1枚付属するので、使いやすく整理整頓するのにぴったりですね!
②こうのとりシリーズ
こちらのソーイングバスケットは、豊岡市に自然生息する”こうのとり”をモチーフにしたデザイン。
こうのとりのイメージ「白」「赤」「黒」をベースに、金銀の2色を加えた上、編み方も斜めの編み目を取り入れて、コウノトリの飛翔する躍動感を表現しています。
フタの表生地にはビロード調テイラード・パイルのチンチラ生地を使用し、華麗な光沢と質感の高い肌触りが高級感を感じさせてくれます。
フタ色もコウノトリの生命力をイメージした「赤色」穏やかな優しさをイメージした「白色」永遠の時を漂わせる「金色」と3タイプあり、選んでいるだけでワクワクしますね。
昔の技術そのままに、新しい時代の流れを取り入れたソーイングバスケットとして、贈り物はもちろん、自分用としても喜ばれています。
③胴体持ち手式ソーイングバスケット
こちらも人気のソーイングバスケットです。
再現が難しく生産が中止されていた胴体持ち手式の長取手式です。
取手が長いためこともあり、持ち運びがより楽で使いやすさ抜群!
フタ生地も可愛らしくノスタルジックな風合いが感じられます。
さらに本体内側は幅28×19×深さ15センチの大容量で、全てのパーツがしっかりと組み立てられています。
そのため、かさばる材料もしっかり収納できる上に、裁縫道具以外のものを入れて楽しむこともできます。
一つ一つ作られているので、風合いも雰囲気も世界に一つだけ。
自分の傍らに置いて同じ時を刻むソーイングバスケットを選ぶ時間も楽しいですね!
針箱屋の裁縫箱の購入方法
佐藤昭治氏が魂を込め、技術の全てを注ぎ込み作り上げた、針箱屋のソーイングバスケット。
こちらは現在どこで手に入れることができるのでしょうか。
現在は小売店での販売はなし
佐藤氏のソーイングバスケットは、「お客さんに喜んでほしい」という思いの下、受注生産で製造されていました。
しかし材料や荷具の調達が難しくなったことや、針仕事が「手芸」という趣味の形に変わったこともあり、小売店での流通が減少してしまいました。
さらに佐藤氏一人のみでの製造で量産が困難という事もあり、現在はお店で販売はされていません。
ネットショップで購入可能
針箱屋のソーイングバスケットは、佐藤氏から古くから親交のあった地元の鞄メーカー「中川満株式会社」が協力し、ネットショップで購入することができます。
中川満株式会社の中川浩幸氏は、佐藤氏の思いを次代に繋ぐべく、職人を佐藤氏の元で学ばせ、その技術を受け継いでいます。
佐藤氏一人で作り上げた技術を学んだ職人さんが、手作りの道を絶やさないために、4人から8人もの分業で一つの裁縫箱を作り上げています。
受注生産で丁寧に仕上げている
佐藤氏が守り抜いた「一つ一つの工程を丁寧に行う」ソーイングバスケット。
針箱屋の裁縫箱は、全て手作業で仕上げられています。
手作業のため大量に流通させることが難しく、手元に届けるために時間はかかりますが、一つ一つ丁寧に仕上げているため、風合いが全て異なり、それぞれに味があります。
さらに柄や編み色なども選ぶことができるため、オーダーメイドにも対応してくれます。
自分が選んだ柄を職人さんが手作業で全て作り上げてくれる。
そのワクワクを感じながら待つのも、とても楽しい時間になります。
そして手に取ればたちまち、ワクワクが形になった幸せを感じることができますね。
おわりに
昭和の時代、日本中どこの家庭でもみかけた懐かしさあふれるソーイングバスケット。
日本で唯一人の職人と呼ばれ、多くのソーイングバスケットを世に送り出した佐藤氏も、現在は他界されましたが、技術を受け継いだ職人さんたちが一つひとつ丁寧に生み出しています。
次世代へと受け継がれていく、手作りでしか味わえない「ソーイングバスケット」
ぜひホームページをみて、その思いや技術の高さを感じてくださいね。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!