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妓夫(ぎゅう)とはどんな仕事?名前の由来や意味・遊郭での職業についても

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日本の歴史の中、江戸時代は今も人気のある文化や風情が残っています。

その中で特に華やかだったのは「遊郭」という場所ですよね。

女性ばかりがいる、華やかな場所という印象がありますが、江戸時代の遊郭で働いていた「妓夫」という存在を知っていますか?

これ、「ぎゆう」または「ぎふ」と読みます。

鬼滅の刃の鬼に「妓夫太郎」というのがいますが、彼は吉原の遊郭で生まれ育ち、やがて様々な経緯を経て鬼となりました。

だから、なんとなく妓夫が遊郭に関係するかもと感じられるのではないでしょうか。

一体どんな仕事をしていたのでしょうか?

また、妓夫という名前の由来はどんなものなのでしょうか?

今日はそれらについて解説していきたいと思います。

妓夫とはどんな仕事をするの?

今の時代にはあまり聞くことが亡くなった「妓夫」

あまり馴染みのないこの言葉ですが、一体どんな仕事なのかについてご紹介します。

 

お客の呼び込み

江戸時代栄えた遊郭。

その遊郭には何軒もの「女郎屋(遊女がお客を接待するところ)」があります。

この女郎屋の店先には「妓夫台(ぎゆうだい)」というのがあり、妓夫はここに座って、道行く男性に「お上がりなさい」と声をかけて、お客を呼び込んでいました。

遊女は客を積極的に呼び込むことはなかったため、妓夫がその役割を担い、お店を繁盛させようと、道行く人に声をかけていたと言われています。

警備やトラブル時の対応

女郎屋ではお客と遊女が飲めや騒げやとなる事が多く、さらに色恋沙汰も珍しくなかったため、様々なトラブルが絶えませんでした。

遊女は女性、客は男性なので、トラブルになってしまうと、腕っぷしではかないません。

妓夫はこうしたトラブル時の対応を任されていました。

また、トラブルを未然に防ぐため、店の警備も仕事の1つとして忙しく働いていました。

さらに女郎屋内の警備や遊女が遊郭から逃げるのを防ぐ為の「不寝番(ふしんばん)」という仕事にも携わっていました。

言葉の通り、一晩中寝ることもなく、見廻りをしたりしていたようです。

お金の取り立て

妓夫の仕事の中で恐らく最も重要といえるのが「さがり取り」と言われていたお金の取り立てです。

女郎屋での支払いは独特です。

まず女郎屋に入った時に遊女の管理や遊女代や飲食代を取り仕切る「やり手」といわれる人がいます。

このやり手がお客に

「遊女代がいくら、酒代がいくら」

と説明し金額を提示し、お客はこの金額を払って遊ぶというシステムだったようです。

先に金額を提示してもらえるのは、遊ぶ方としてはありがたいですよね。

しかし、女郎屋を利用する人の中には今風にいう「つけ払い」といった未払いのお客もいました。

そういった「つけ払い」を踏み倒されないよう、妓夫は彼らに未払い金を払うように取り立てに行っていました。

「鬼滅の刃」で登場した上弦の鬼「妓夫太郎」は、この「取り立て」を生業にして人間時代は生きていましたね。

そんな妓夫太郎との戦いは、非常に激しいものになりました。

男性にしかできない事が、妓夫の仕事としてあてがわれていたという事になります。

今から見ても非常に合理的なシステムですね。

妓夫の意味や名前の由来は?

妓夫(ぎゅう)という名前。

最初なんて読めばいいのか、首をかしげてしまいがちです。

この名前の意味や由来はどこからきているのでしょうか。

諸説が色々あるとされていますが、代表的なものをまとめました。

呼び込み担当を主としている人の職業名説

妓夫というのは人名ではなく、女郎屋で働く男性で呼び込みを担当する人の職業名みたいなものだったようです。

ですから「妓夫の〇〇」や男性としてわかりやすい「太郎」を足して「妓夫太郎」と呼んでいたとされています。

また妓夫は遊女についていたことが多く、その姿を

「牛にゆられて善光寺参り」

という言葉ににちなんで「牛(ぎゅう)」または「牛太郎(ぎゅうたろう)」と呼んでいて、ここから妓夫となったという説もあります。

風呂屋の久助から説

この「妓夫」という名前の由来には諸説色々あり、その一つに

「風呂屋で呼び込みを担当していた久助という名前の客引きが名前を略して「ぎう」と呼ばれるようになり、このぎうが妓夫になった」

というのがあります。

当時の風呂屋は遊郭と同じように接待を担当する女性がいて、呼び込みをしていたと言われています。

遊郭で同じ呼び込みをしている人達も「ぎう」と呼ばれ、「妓夫」という字があてられたとされています。

色々な説がありますが、

  • 呼びやすい名前
  • 仕事の肩書名

という、きわめて現実的な理由からだったのでしょうね。

花魁たちも、しっかりと自分たちや店を守ってくれる妓夫の存在がありがたいと感じる事もあったのでしょうね。

遊郭では男はどんな仕事をしていたの?

遊郭を語る時、やはり主に遊女やその文化に注目が集まるもの。

しかしその中で男性もしっかりと働き口を見つけ、生計を立てていたと考えられます。

どんな仕事をしていたかも、調べてみました。

若い衆(わかいし)

若い衆は名前からすると「若い男性」をイメージするかもしれませんが、若くなくても「若い衆」といわれていました。

これは

  • お客の呼び込み
  • 未払い金の取り立て
  • 不寝番

といった妓夫の仕事をしている男性を「若い衆」と呼んでいたからです。

だから、若い衆というのは「妓夫の仕事に携わっている男性」ということになります。

番頭

時代劇を見たことがある方なら、女郎屋さんのシーンで遊女が並んで座っている格子窓のある部屋があると思います。

この格子窓の部屋は取りに面して、お客が遊女をよく見えるように張り出していたので「張り見世」と呼ばれていたのですが、番頭はこの張り見世を取り仕切っていました。

客との交渉も番頭が行っていたので、男性同士の方が都合が良かったのかもしれませんね。

下足番

この言葉も、時代劇で聴いたという人も多いのではないでしょうか。

こちらはお客の履物を預かり下足札を渡し、お客が帰る時は下足札を預かり履物を出すのを担当していました。

今では考えられないものですが、ホテルにおけるクラークのような形だと考えると想像し亜安いと思います。

傘差し

時代劇や歴史村のような場所に行くと「花魁道中」を目にしたことありませんか?

この時に遊女に傘をさすのが傘差しの仕事でした。

もともと傘は上流階級の人しかさしてはいけない、という歴史を歩んできたこともあったため、日よけという意味あいの他にも、遊女が格式高い存在であるという事をアピールするために使われたのかもしれませんね。

身分の高い遊女には、歌舞伎などで使われるものと同じ、長柄の傘が使われていました。

遊女の歩くペースに合わせて傘を差し続けるので、腕が痛くなったりしたのではないでしょうか。

金棒引き

花魁道中で一番先頭を歩く男性を金棒引きといっていたそうです。

金棒引きは花魁道中の先導役として、「シャン、シャン」となる金棒を引きながら歩いて

いたので、金棒引きと呼ばれていました。

露払い的な役割を持っていた先頭の金棒引き、真ん中は足元を照らすために、提灯を後ろ向きに持っていたと言います。

他にも肩を花魁に貸す「肩貸し」なども男性が担っていましたので、力関係なども男性がしっかりと役割を果たしていたのでしょうね。

鬼滅の刃に登場するぎゅうたろうも、同じような取り立ての仕事をしていましたが、アニメを見ると、当時の文化などが少しでもわかりますよ!

https://maroup.net/archives/27096

おわりに

妓夫という名前や遊郭という場所を考えると、女性なイメージがありますが、実は男性の職業を指す名前だったというのは驚きました。

そして遊郭内で男性の仕事が色々あるのが分かりました。

そして妓夫の仕事内容が分かると、時代劇で「あ、あれは妓夫だな」と気づけるので、より楽しく見れそうですね。

今はあまり遊郭についてスポットが当たることはありませんが、「鬼滅の刃」ではこの存在をモチーフにした鬼が出てきますので、この内容を知っていればより楽しめるのではないでしょうか。

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今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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ゆかり
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