子どもも成長し、それぞれの年齢で色々と特徴が出てきます。
見逃せる癖もありますが、中には「やめさせた方がいいかも」と感じるものがあります。
そんな癖の1つが「舌打ち」というもの。
お子さんがする舌打ちするきっかけに「親」が関わっているのをご存知でしょうか?
今回は親の影響が大きいといえる子どもの舌打ちについて、やめさせる方法も含めて色々ご紹介していきますね。
子どもの舌打ちをやめさせたいけどチックの可能性はある?
子どもが舌打ちする理由。
もちろん親の影響や真似事もあると思いますが、他にも理由や原因があることも。
それを今から紹介していきますね。
ストレスやプレッシャー
子どもでも周りの人達の関係でストレスやイライラを感じることがあります。
また習い事をしているお子さんだと成績、大会、発表会といったのでプレッシャーを感じることがあります。
周りの人達と上手くいかない、習い事で自分が思ったように出来ない、良い結果を残せないというのは大人なら「そんな時もあるよね」と受けやめられます。
しかし子どもだとそのように考えられず
「またあの子とケンカしちゃった」
「妹や弟ばかり親に可愛がられてズルい」
「習い事の練習で上手くいかなくて怒られてイライラする」
と心の中でずっと残ってしまい、その気持ちを吐き出す方法の1つとして舌打ちとなっていきます。
舌打ちするようになってやめさせようと躍起(やっき)になる前に
「最近、何かあったの?」
と一声かけてみる必要があるかもしれないですね。
自分を見て!かまって!」というサイン
子どもにチッと舌打ちされると親という立場であってもイラッとしてしまいますし、つい
「舌打ちやめなさい!」
と怒ってしまいます。
子どもはそういったマイナスな行動をするときには
親に対して「自分を見て!かまって!」という気持ちが強いです。
幼稚園や保育園の頃なら親にそう言っていたでしょうけど、8歳になって小学校に入ると、親から
「もう小学校に入ったんだから」
と言われ、なかなか前のように見てもらえない・構ってもらえないと感じるようになります。
そんな寂しさやもどかしさを舌打ちをすることで発散させたり、よくないことと分かっていても注意されることで、少しでも親が自分を見たり構ってくれるからしているということがあります。
こうしたお話をしますと、よく
「うちはちゃんと子どもを見ているし構っている。それなのに舌打ちするのはおかしい」
という親御さんがいますが、それは親御さんの感じ方であって子どもの感じ方ではありません。
つまり、親御さんがお子さんをきちんと見ている構っているとしていても、お子さんがそう感じていなくて「自分を見て!構って!」と思うのであれば、それは
「親の一方的な子どもをちゃんと見てる、構っているという思い」
なので、子どもには伝わっていません。
そして、この一方的な思いのせいで親が気づかない間に舌打ちさせているのかもしれないですね。
チック症の可能性はあるか
チック症というのをご存知でしょうか?
チック症は
「本人の意識に関係なく出てしまう体を動かしたり、言葉を発してしまう」
病気で、4、5歳前後から症状が出始め10歳くらいにピークとなるそうなのですが、チック症の症状の1つに実は舌打ちがあるのです。
ただ舌打ちがチック症に結び付くというのは、普段の生活ではなかなか思い浮かばないでしょうし、どうしても「舌打ち=癖」と考えてしまうでしょう。
舌打ちがチック症または癖によるものでも、一つ言えるのは
「無意識にしている」
ということです。
つまり、無意識にしていることを「やめなさい!」と注意してやめさせようとしても、8歳の子どもには難しいといえますし、
「しちゃいけない」
「やめないとまた怒られる」
というストレスやプレッシャーが舌打ちをする回数を増やしたり、チック症がひどくなるケースがあります。
もしお子さんが舌打ちするようになってその回数が多くなったり、舌打ち以外にも
・目をパチパチさせる
・奇声をあげる
・腕や首を必要以上に動かす
というのが見られるようになったら、その時はチック症を考えて一度小児科の受診をしてみてくださいね。
もしそこまでなくて、舌打ちだけで回数がそう多くないのであれば様子をみて時間をかけてゆっくり改善していきましょう。
舌打ちが必ずしもチック症状に直結するわけではありません。
小さな子どもは、周囲の人の行動を真似する傾向があります。
また、ストレスや疲労、不安が溜まっている時に、無意識に舌打ちをするケースも考えられるからです。
チックの原因としては、遺伝的な要因や脳内の神経伝達物質(特にドーパミン)のバランスが関与していると考えられています。
また、ストレスや不安、環境の変化がトリガーとなってチックが現れることもあるので、様子を見てこれは真似とかなのかについて判断すると良いでしょう。
子どもが舌打ちする原因は親の影響?
妻に「ちょっと話がある」と言われ、恐れながら聞いてみると「たまに子どもに対して舌打ちしてるのが、すごく気になる」と指摘されました。イライラしてることは多々ありますが、舌打ちしてる自覚はありませんでした。その場で声を荒げたりせず、タイミングを見て伝えてくれる妻に感謝。気をつけます。
— なおと (@dynamic_ninjya) November 17, 2020
子どもが「チッ」と舌打ちするようになった時、いつ覚えたんだろう?と感じますよね。
どこから覚えたの?と悩みますが、なにが影響しているのかを解説していきますね。
親の真似をしているかも
子どもに舌打ちすんな。
「癖で流れで出るから仕方ない」
はぁ?
子どもが真似するようになったらって考えんのかよ。
「仕事でも出るし」
そんなん知ったことか。子どもに悪影響な親になるな。— 彩都👦2y👶10m (@saito125_) February 3, 2021
子どもが舌打ちするようになった時に、まず「どこで覚えたか?」が気になるところ。
しかし、恐らくお友達の中で舌打ちをする子というのは少ないと思うもの。
身近でしそうな人となると「家族」となってきます。
そして家族の中でも舌打ちをする人という視点で見ると、「大人=親」となってくるのではないでしょうか。
子どもから見れば舌打ちするのが悪いというよりも「親がしているから自分もしていいんだ」という感覚で真似していることが多いもの。
子どもが意外と親のことを見ているというのが分かります。
良い悪い関係なく、親の真似をしているという事が多いものです。
ほかの影響も考えられる
子どもは親の影響を受けやすく、またやっている事を真似したがる年頃。
舌打ちするのは親の真似が大きいといえますが、もちろんそれ以外の影響も考えられます。
親の影響以外に舌打ちする他の影響として多いとされているのが、「ストレス」です。
子どもにストレス?と感じるかもしれませんが、幼い子どもであっても学校、友達、家族といった自分の周りの人達との関係でストレスを感じます。
その中でも親・兄弟姉妹といった家族間でストレスを感じ、それを子どもが上手く伝えられない、分かってもらえないという気持ちを舌打ちで表現している時があります。
だから、子どもが舌打ちをしたからといってすぐに
「あ!また舌打ちして!やめなさい!」
と一方的に注意するのではなく、何かストレスを感じているんじゃないかなというのを考えてみましょう。
私自身も反省した
8歳の男の子に暴力を奮った父が逮捕されたけど、「子どもが舌打ちをする癖があり、しつけのつもりでやった」んだって。
その子はどこで舌打ち覚えたのかな。友だちかな?私はパパがいつも舌打ちしてるのを真似したんだと思う。自分が舌打ち教えたんとちゃう?勝手な推測だけどね。親は子の鏡やで。— あーちゃん🍎 (@a_chan27656536) February 11, 2020
子どもが舌打ちするのには親の真似やストレスによるものとお伝えしましたが、私としてはやっぱり
「子どもにとって一番身近といえる親の影響によるものが大きい」のではないかなと思っています。
実は我が家でも子どもが舌打ちしている時期がありました。
それは私が無意識にしている癖を真似ていたので、やめさせるのに苦労したことがあったからです。
この時になんでその癖をするのかを上の子に尋ねると、「ママがしていたから、真似したの」と言われました。
このことを通じて「子どもは意外と見ているんだな」と痛感しましたし、子どもが真似するような癖は治さないといけないと反省して、親子で癖を治した経験があります。
その事から「親の影響は大きいな」と猛省しました。
また、親が舌打ちをする癖があって8歳の子どもがするようになった時、親としては「やめなさい」と声をかけることが多いと思います。
この時、子どもから「けど、パパやママはしているよね?」と言われたら、ハッと気付きますよね。
このように考えていくと、子どもにとって舌打ちは親の影響が大きいといえると思えます。
少しずつ物事の善悪の判断が出てくるものも、まだまだ親のすることは正しいと信じている事がありますので、自分の普段を振り返るようにまずはしてみましょう。
子どもの舌打ちはやめさせるべき理由
子どもの舌打ちはやめさせるべきかどうか?
ただの一過性のものとしてそのままにする方がいいか。
個人的に私はやめさせた方がいいと思っています。
ここではその理由とやめさせる方法をご紹介していきますね。
理由①他の子が真似するようになる
私がもし誰かに
「子どもの舌打ちをやめさせた方がいいですか?」と相談された場合、「やめさせた方がいい」と答えます。
こう答える理由には大人になってから治すのは難しいというのもありますが、何より
「他の子供達が真似をするようになる」からです。
他の子供が真似をしても悪影響とならないなら問題にはなりませんが、舌打ちは周りの人があまり良い気持ちにならないものです。
そんなのをあなたのお子さんだけではなく、他のお子さんが真似をするようになって
「だってあの子がやってたから真似したんだ」
と言ったら、こちらのイメージは下がります。
さらには「おたくのお子さんが舌打ちしていて真似するようになった!」と言ってくる方もいるでしょう。
またクラスで舌打ちする子が増えたりすれば、担任の先生も問題視するようになりクラスの雰囲気が悪くなる可能性もありますよね。
子ども個人や家族の印象が悪くなってしまう事も考えられます。
理由②親子で「しつけができてない子」という目で見られる
頻繁に舌打ちする子は、親子共に「しつけができていない子」として見られます。
また、何かしら問題があり、それが故にやはり「そういう子」という印象が付いて回ってしまうものです。
そういう事も考えると、やはり近所から根も葉もないうわさを立てられたり、付き合いを避けられたという事もある話です。
たかが舌打ち、と考えていると、後でしまった、と思う事にもなりかねません。
そういったことから見ても「子どもの舌打ちは出来るだけ早い内にやめさせた方がいい」のではないでしょうか。
子どもに舌打ちをやめさせる方法
今回、自分の子どもが舌打ちをしている場合、やはり「やめてもらう」方向で接していった方が、子どもの後の人生にとってはプラスになる事が多いものです。
しかしどうやってやめさせたらいいのか、わからない人も多いはず。
そんな時におススメの方法をいくつか紹介します。
やんわり指摘する
子どもはまだ親の言う事を素直に聞くことが多いです。
そのため、まずは「やんわりと指摘」していきましょう。
舌打ちをした8歳の子どもに「やめなさい!」と大きな声で言ったり、怒ったりするとそれが返って子どもにはストレスとなり、
やめたいのにやめれない
という状況を作ってしまいます。
そのため、注意や怒るよりもまず、優しく指摘をしていきましょう。
「舌打ちってね、あなたはそうは感じないかもしれないけど周りは嫌な気持ちになるんだよ」
と説明をしておきます。
その後子どもが舌打ちをしていた場合、「舌打ちしているよ」と声をかけるようにしてみてください。
小さな子どもであっても人が嫌な気持ちになるというのが理解できます。
「舌打ちしているよ。」と声をかけられれば「あ、気をつけなくちゃ」と感じるようになります。
また、最初は気づかないかもしれませんが、舌打ちしているのを親に言われていると、段々と
「親が常に見ている」
というのに気づきます。
そして、親からマイナスの目で見られたくない、言われたくないという思いから治していこうとしていくので、
「やめなさい!」と怒るのではなく、やんわりと「舌打ちしているよ」と指摘してみましょう。
代替案や舌打ちしていいルールを考える
一度子どもが身につけてしまった舌打ちは、直ぐに直るものではありません。
さらに注意すると、余計に舌打ちすることもあるかも。
つまり、舌打ちをやめさせようと注意したり怒ってばかりだと、お子さんにとっては「更に舌打ちをしてしまいたくなる環境」になってしまいます。
こうした環境にならないようにする為に、
「舌打ちの代わりになる方法を考える」という方法があります。
どうするのかというと、例えば子どもが舌打ちをしそうになる、またはした時に
「舌打ちって周りの人には嫌な音で嫌な気分になるから、舌打ちしそうになったら手をたたいてみたらどうかな?
その方が周りは嫌な気分にはならないよ。」
と声をかけたり、一緒に代替案を考えてみるのです。
しかし、時には代替案を試してみても治すのが難しいなと感じられることもあるでしょう。
そういう場合は、あえて改善する・治す方向ではなく
「トイレやお風呂とか誰も見ていない所、自分1人でいる時なら3回までしていい」
と、舌打ちをしても大丈夫なルールを作ってみましょう。
「えっ!?舌打ちをやめさせたいのに、やめさせないの!?」
と思うかもしれませんが、大人でも癖を治すのは難しいのにそれを8歳の子どもとなるとより困難といえます。
子どもが舌打ちをする原因としてチック症を考えた場合に、治そうとすることでチック症がひどくなり、舌打ちも増えるかもしれません。
そこであえて舌打ちをしてもいいルールを考え、
「周りに迷惑や不快さを与えない範囲に抑える」ようにしていきます。
「別の言葉で伝えて」と言う
お子さんが舌打ちをする理由として、
- 自分を見て欲しい、構って欲しい
- 言いたい事があるけど、親に素直に言えない
などがあります。
こうした理由の場合は、お子さんに
「あのね、舌打ちして気づいて欲しいのは分かるけど、あなたが何を言いたいか、どうして欲しいかというのは分からないんだよ。」
「もし言いたいことや何かして欲しいことがあるなら、舌打ちじゃなくてちゃんと言ってくれたら嬉しいな」
と伝えて様子を見てみましょう。
そしてその後も舌打ちが続くようであれば、
「舌打ちされるのって周りは嫌な気持ちになるんだよ。
それは親である私達もそう感じるよ。」
「だから、舌打ちじゃなくて悔しい!とか悲しいとか!イヤ!って別の言葉にしてくれないかな?そうすれば、ママもパパもあなたの気持ちが分かるし話を聞いてあげられるから。」
と話してみてください。
お子さんにこう話すことで子どもは
「舌打ちしなくても、別の言葉で話せば分かってもらえる」
ことに気づき、少しずつでも舌打ちを減らす努力をするようになります。
もしこの方法を使う時は例えば舌打ちの代わりになる言葉を「イヤ」、「悲しい」というように決めておくのもおすすめです。
そうすればお子さんが言いやすくなりますし、親もすぐに気づいてあげられやすくなりそうですね。
親として舌打ちを治したいという気持ちは分かりますが、
「治すだけが最善ではない」こともあります。
伝え方を変えてみる
子どもは親の言葉一つで、伸びることもあれば萎縮してしまうこともあります。
何気ない一言が、子どもを成長させることもできるし、そうでないこともできてしまうんです。
「やめなさい」という言葉を例えば
「何かあったの?」と変えてみたり。
「気になるなあ」という言葉を「心配しちゃうよ」と変えてみる。
これだけでも子どもへの伝わり方は180度変わります。
「伝え方がわからない!」という場合は、遅くありません。
学んで実践して、自分の子には何が一番響くのか、ということを意識してみてください。
今はWebで学べるコミュニケーションの検定もあります。
ぜひ一度学んでみて、子どもの変化を実感してみてくださいね。
\隙間時間に学んで親子関係をよくしよう/
▲詳しい内容はこちらから▲
おわりに
癖にも色々ありますが「舌打ち」は大人も子どもも周りにいい印象は与えないもの。
子どもの間に直しておけば、癖にもならず周りからも注意されるだけで終わります。
大人になってから直そうと思っても、舌打ちをしないと落ち着かないようになってしまっては手遅れです。
そのため、
- 相手が嫌ない気持ちになることを話す
- 別の言葉や動作といった代替案を作る
- 子どもがストレスを抱えてないかを考える
という3つにポイントをおいて、時間をかけて直していきましょう。
それから、舌打ちには一番身近にいる家族の特に親を見て真似していることがありますので、自分もしていないかを振り返ってみることも大切ですよ!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!