子どもが大きくなったな~と感慨深くもなった一方、小学生になったのに「指しゃぶり」をやめてくれない!
ネットで検索すると「愛情不足」と出たのでスキンシップを増やしてみたもののうまくいかず・・
もしかして発達障害?
なぜ指しゃぶりをするのか、そのメリットとデメリット、そしてスムーズに卒業するための親の心構えをお伝えしたいと思います。
小学生の指しゃぶりをやめさせる方法
上記に述べた通り、まずは母親のメンタルや心構えをしっかり整えるのが前提です。
そしてその後、子どもにはどんなふうに働きかけたらいいかも気になりますよね。
指しゃぶりをしそうなタイミングで優しく声をかける
子どもは学年が上がるにつれ関わり方が難しくなりますが、最終的な部分はやはり親を頼りにしているし、認められたいもの。
そんな子供の気持ちに寄り添いながら、背中をそっと包み込みつつ押してあげるのが親の役目です。
指しゃぶりをそろそろするかな、と思うタイミングで、優しく声をかけてみて下さい。
「今日学校で楽しいことあった?」
「ご飯は美味しかった?」
楽しいことに目を向けられるように、質問をしてみてください。
楽しいことはストレスを軽減し、指しゃぶりをするきっかけを減らしてください。
この時はあくまで笑顔で優しく、接するようにしてあげてくださいね。
美味しい?と聞いてみる
子どもによっては無意識に指を口に持っていっていることもあります。
自覚すると「おおっと、これは辞めておこう」と気をつけるきっかけにもなります。
「ダメだよ」「汚いよ」という言葉をいきなりかけるのではなく「ねえねえ、それって美味しいの?」と声をかけてみましょう。
「美味しいよ」と言ったら「そうなんだーママのごはんのほうが美味しいよ!味見してほしいから指しゃぶりはまっててね」と、替える方法を伝えてみましょう。
「指しゃぶりを無意識にしている」ということを自覚してもらうということも大切です。
親はあくまで子どもの味方で
子どもはいつだって親の事をみています。
「自分に興味はあるのかな」
「自分は愛されているのかな」
そういう不安が指しゃぶりに進んでしまうこともあります。
子どもの様子をしっかりと見ておきましょう。
そして、出来た事は思い切り褒めてあげてください。
不安そうなときは、そっと笑顔で手を繋いであげてください。
ママが隣にいるだけで、子どもは落ち着きます。
「一番の味方だよ」と伝えるのは、握った手のあたたかさから伝えることができるのです。
そして、子どもの想いをしっかりと聞いてあげてください。
心のよりどころがあるということが、子どもにとって指しゃぶりよりも頼れる存在になっていきます。
指しゃぶりを面白おかしく書いた絵本を一緒に読む
最近本屋さんでよく見かける本なのですが、「ゆびたこ」という絵本があります。
指しゃぶりを面白おかしく、でも少し奇妙に描いているので、読んだ後には指しゃぶりをすることに対する気持ちが変化することがあるかもしれませんね。
誰かに話を聞いてもらう
高学年になっても指しゃぶりが治らない。
夫に相談しても「そんなものやめさせたらいいだろう!」と話を聞いてくれない。
一人で悩んでいるとしんどいですよね。
誰にも相談できない時、話を聞いてもらうだけでも楽になれることがあります。
ココナラと言うサイトでは、子育て関係についても相談に乗ってくれるサービスがあります。
また話を聞いてもらうだけのサービスもあります。
会員登録は無料なので、会員になるだけでも自分にとっての甘えられる場所があると思えますね。
一人で悩まないで、誰かに吐き出すと楽になることもありますので、自分一人で抱えすぎずに向き合っていくといいですよ!
小学生の子どもが指しゃぶりをする原因
そもそも小学生になっても指しゃぶりをするのってなぜなのでしょう?
指しゃぶりをする理由は、子どもによって様々ですが、大きく2つの理由に分けられます。
子どもの精神のよりどころ
赤ちゃんは自分の口に当たったものは何でも吸って確認します。
いわゆる「吸てつ反射」と呼ばれるものです。
赤ちゃんは成長して自分の手足が動かせるようになると、自分の手、特に指を好んで吸うようになります。
ただ、何気ない行動に見えるこの指しゃぶりも、赤ちゃんにとって絶大な効果があるんですね。
実は指しゃぶりをしている時、「オキシトシン」という精神を安定させる物質が脳から分泌されているのです。
この「オキシトシン」は、赤ちゃんがおっぱいを飲む時にも分泌されている物質です。
つまり、指しゃぶりをすると、おっぱいを飲んでいる時と同じような穏やかな状態で過ごすことができるんですね。
子どもは成長しても、指しゃぶりをしていた時の心地よさを覚えていて、自分の気持ちを落ち着かせるため、また穏やかな気持ちになるために指しゃぶりをする事が多いと考えられているんです。
何かしら追い詰められる、ストレスが過剰になってしまうことから、指しゃぶりをするということもあります。
小さなころからの癖
赤ちゃんの頃から、なんとなく口淋しい時、手持ち無沙汰な時ついつい指しゃぶりをしてしまう。
指しゃぶりをすれば落ち着くので、退屈な時、眠たい時、何度もしているうちに癖になってしまう事もあります。
何か満たされない気持ちがある時に始めた指しゃぶりが、いつの間にか「それがないと落ち着かない」という状態になってしまったことが理由として挙げられます。
無意識なので本人は指摘されるまで自覚がありません。
なぜやってしまうかも、本人はわかりません。
習慣=「いつものこと」になってしまっているんですね。
習慣になっているため、本人にとっては悪いことをしているという自覚もありません。
子どもにとって生活するのに必要な事になっているんでしょうね。
指しゃぶりはやめさせるべき?
小さい頃ならともかく、小学校に入っても指しゃぶりは続けていいのかどうか?
周りはしていないだけに気になってしまいますよね。
でも「習慣」となっていたり「心のよりどころ」となっている場合は無理やりやめさせていいものかどうか迷いますよね。
では、その判断基準となるよう、指しゃぶりのメリットを挙げておきます。
落ち着く・精神的に安定する
指しゃぶりには、指を吸う事によって、精神を安定させる「オキシトシン」が分泌されます。
それによって、気持ちが落ち着き、穏やかになれます。
イライラした時や落ち込んだ時、気持ちが沈んだ時などに指しゃぶりをすると、いつもの自分に戻れる、そういった安定剤のような効果があります。
そのため、指しゃぶりはただ口寂しいからしている、というだけではなく。その子の情緒の安定化に、効果を発揮している事が多いのです。
自分で自分の気持ちをコントロールできる
指しゃぶりは自分の気持ちを落ち着かせ、精神的に安心するようなものです。
そのため、落ち着かせるために指しゃぶりをするという意味では、自分で自分の気持ちをコントロールすることができているということです。
小学生の子どもは、自分の感情をどうコントロールするかの知識に関してはまだ未成熟です。
イライラした時、パニックになった時、指しゃぶりをすれば落ち着くという事は、ある意味しっかりと落ち着ける術を身に着けているといえるでしょう。
実際に指しゃぶりを都度とめていたら、落ち着きがなくなってしまって癇癪を起こすようになったこともありますので、あまり無理やり止めさせない方がいいでしょう。
指しゃぶりのデメリットは何?
赤ちゃんの頃の指しゃぶりは生理現象ですので大丈夫ですが、成長しても指しゃぶりをしていることには、もちろんデメリットは存在します。
それをこれから紹介していきますね。
歯並び(出っ歯)になる・不衛生
指しゃぶりをすると、どうしてもその関係で歯並びが悪くなります。
指を吸うことで前歯を押し出すようになるので、それによって口も閉じにくくなってしまうこともあります。
また、常に指を口に入れるので、手についているばい菌なども口から入るようになってしまいます。
感染症が多い冬などはどうしても衛生面が気になりますよね。
さらにかみ合わせも悪くなり、開咬や交叉咬合と呼ばれるかみ合わせの悩みにつながってしまいかねません。
情緒的にはメリットがありますが、衛生的、また歯並びなど発達の面でデメリットがありますね。
子どもの指しゃぶりは高くつきます(T_T) もともと私も夫も歯並び良くないから余計。いや、おしゃぶりちゃんと使ってたんだけど、ある時期から凄く嫌がって説得も難しく戦いに負けました…。戦った方がいいです…。
— たましみず (@shideko) February 14, 2017
歯並びなどは矯正するのにも時間とお金がどうしてもかかります。
期間限定的なものなら多少の指しゃぶりを多めに見たとしても、歯の生え変わりの時期や、長期に渡っての指しゃぶりは、やはり心配になってきますね。
周りからからかわれてしまう
小学生になると、指しゃぶりをする以外に自分の心を落ち着かせることができるようになります。
それは逆に言えば、指しゃぶりをする子どもは珍しいという事なんですね。
すると周りからどうしてもからかわれてしまうこともあります。
それに負けないメンタルを持てばいいと思いますが、そのからかいに傷ついてしまう事にもなりかねません。
色々とメリットやデメリットがありますが、やはりやめさせたい!と思う親は多いと思います。
それではどうやって指しゃぶりを卒業してもらうのかについての、ママの心構えについて話していきますね!
卒業するためのママの心構えを紹介!
赤ちゃんの時には大きな役割を持っていた指しゃぶりも、子どもの成長と共にデメリットが大きくなるので、「早く卒業させたい!」と心配になりますよね。
小学生の子供を持つ友達が「ウチの子指しゃぶり癖になって小1までやめられなかったんだよね💦」と言ってて、最近もっぱら指しゃぶりで入眠するムスメにもなんとかやめさせたい…おしゃぶりは何か嫌なんだよな、根気よく引っこ抜くしかないのかのう😭
— ゆきち☺︎9m (@23nono_days) August 18, 2019
小学生になると、周りで指しゃぶりをしていないので、恥ずかしさもあって、ついつい「指しゃぶりはやめなさい!」「恥ずかしいよ!」と言ってしまいたくなりますよね。
子どもも小学生になると、無意識であれ意識的であれ、指しゃぶりを恥ずかしいものとして思うようになってきます。
それをさらに強めることになると隠れて指しゃぶりをしてしまい、逆に固執するようになるので注意が必要です。
スムーズに卒業するために必要な心構えについていくつかお話していきます。
どんな時に指しゃぶりをするか観察する
お子さんがどんな時に指しゃぶりをするのかを、まず注意して観察してみてください。
無意識の癖としておしゃぶりをするのか、不安な時などにおしゃぶりをするのかがわかるだけでも、卒業までに時間がかかるかどうかや、どういったアプローチをしていくのかが変わってきます。
もし親に叱られた時に指しゃぶりをしている場合は「気持ちを落ち着かせるために指しゃぶりをしているんだな」ということがわかりますよね。
そう言うことが分かれば「叱った後には子どもを抱きしめて落ち着かせる」という方法を親は取ることができますので、まずは観察してみましょう。
変に意識させない
指しゃぶりを子どもがしたら即「やめなさい!」と指しゃぶりを終わらせたり、「また指しゃぶりして~」と声をかけると、次第に子どもは指しゃぶりを意識するようになります。
自発的ではなく、外からの反応によって、指しゃぶりを悪い事だと捉え、隠れてするようになりがちです。
さらに気持ちが不安になり、より頻繁にするようになってしまいがちなので、変に指摘して意識させないようにすることです。
悪い事だと教えない
「指しゃぶりは恥ずかしいんだよ」
「指しゃぶりは赤ちゃんのすることなんだよ」
と言ったように、子どもに対してマイナスの印象を伝えると、それまでの拠り所としてあった一つの方法を失った子どもが、次にどのように精神の安定を取ったらいいかわからなくなります。
そのため、指しゃぶりを悪い事ではないけれど、大人になるためにそろそろ卒業しようね、と伝えましょう。
そして他に気持ちを落ち着かせる方法を子どもに提示してみるのもありですね。
「大丈夫」と子ども自身につぶやいてもらう、親に話をしてみるなど、子どもによって気持ちが落ち着くような方法を色々と教えてみましょう。
子どもの意思を尊重する
「指しゃぶりは悪い事」という風に変に意識させないよう、子どもの気持ちを受け入れた上で話をする事も大切です。
・子どもは指しゃぶりをしている時どんな気持ちか
・指しゃぶりをするとどんな気持ちになるのか
それを子どもに聞いた上で、ママの気持ちを優しく伝えてあげてください。
「ママはもう、指しゃぶりをしなくても、あなたは大丈夫だと思う」と伝えた上で、子どもがどうしたいのかを聞いてあげてください。
そこで「わかった」というのか「まだ指しゃぶりをしたい」というのかは子ども次第です。
子どもの気持ちをまずは受け入れてあげてください。
そして、卒業するならどんな風にしていくのか、まだならばいつくらいまで指しゃぶりがしたいのか、怒らずに子どもに聞いてあげてください。
それをしてもらうだけで子どもは安心し、卒業までの道のりがぐっと近づきます。
だから「続ける」と言ってもがっかりしないで、「わかった」と言ってあげてくださいね!
子どもは親に否定されるのを最も恐れます。
そして味方であるお母さんからの承認は、卒業に向けた力や勇気を大きく支えることになります。
親の気持ちをここはグッと堪え、お子さんの気持ちを受け入れてみてください。
受け入れるだけでだいぶ変わってくると思いますよ!
案外夢中になれるものを子どもに与えると、指しゃぶりをする暇もなく夢中になれることがあります。
タブレット学習などは特におすすめですよ!
\子どもが夢中になれる!/
指しゃぶりは発達障害のサイン?
指しゃぶりをしている小学生の親は「もしかして発達障害なんじゃない?」と不安担ってしまうことがありますよね。
では実際どうなのでしょうか?
一概に発達障害とは言えない
小学生が指しゃぶりをしていても、発達障害であるとは断定できません。
そもそも、発達障害とは何かを分かりやすくいうと、
同年代の子と比べて成長や能力が遅れている状態
をあらわしています。
言葉の通り「発達に何かしらの原因で障害がみられる」とのことなんですね。
今は昔よりも検査体制が整ってきたこともあり、発達障害と診断される子どもも増加傾向にあります。
平成5年は13000人と診断された発達障害児が、平成25年には80000人に近い数字になったという研究結果もあるんですね。
ただ、発達は一律、「〇才になったらできる」というものではありません。
スムーズにできる子もいれば、ゆっくりと成長していくと言う子もいます。
大切なことは、あなた自身が落ち着き現状をよく観察することです。
成長には個人差がありますので、あまり深く考えすぎず我が子の成長を見守りましょう。
不安なら専門家へ相談もあり
発達障害に見られる指しゃぶりは、以下の理由があります。
①感覚鈍麻なため
発達障害で感覚鈍麻がある場合、感覚を求めて指しゃぶりをすることもあります。指で口の中を触る感覚や、吸う感覚を感じたいということもあります。
②周囲の状況に関心が薄いため
無意識に行っている場合があり、周りの状況に関心がないため、手持ち無沙汰でついやってしまうということもあります。
③不安や緊張による
新しい場所や環境などに不安感や緊張感を感じやすい場合、自分を落ち着かせる方法として行う場合があります。
ただ、指しゃぶり=発達障害→検査!と慌ててしまうことはありません。
親からのアプローチで消えていくこともあります。
ちなみに私も7才で指しゃぶりをしていたのですが、後から考えると、担任の先生が怖い人で、授業中に強いストレスを感じていたため、ついやってしまうということでした。
今はなくなっているので、愛着障害でも発達障害でもなく、ただ一過性のものでした。
もしずっと続いている、酷くなってきた、という場合は専門家にどうしたらいいのかを商談してもいいですね。
まとめ
- 指しゃぶりの原因は落ち着くからと癖がある
- 精神的に落ち着くというメリットの一方、歯並びや衛生面でのデメリットもある
- 子供の意思を尊重し、まずは親は子供の行動を見守って
- 話を聞いて受け入れることで、指しゃぶりから卒業する一歩になる
- 発達障害とは一概に言えない、よく観察して原因を探ろう
子どもが指しゃぶりをするのは、それをすることで得られるものが大きいからなのです。
今が「時期じゃない」と子どもから返ってきたら、いつか卒業することも伝えた上で、しばらくは子どもにゆだねてみましょう。
子どもは大人が思う以上に、親の言葉を聞いています。
子どもとの関係を見直すプラスのきっかけとして、指しゃぶりを受け止めてあげてください。
ママがどっしり構えていると、いつの間にか卒業していた・・・なんてこともあります。
心配しすぎずに、子どもに寄り添ってあげる事が、指しゃぶり以上に子どもが必要としている事なんですよ。
そんな日がきっと、懐かしくなりますからね。
諦めず、焦らず、行きましょうね!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!